排水処理施設 脱水機更新と排水処理の原理
漬物業は野菜の洗浄のため大量の水を使います。 その為、弊社では容積
5000m3を超える排水処理施設で汚水の処理を行っています。
廃水処理の原理は 固形物1.5㎜以上の物は特殊スクリーン
(ふるい)により分離、しかし水に溶けた旨味や糖分、
養分はフルイでは取ることが出来ません その為、
これを栄養として、増殖する汚泥菌と言われる
微生物を曝気槽という培養槽で培養増殖させます。
そして、しかる後、一定の菌を残し増殖分の
微生物を系外に取出します。
排水処理場はこの一連の作業を24時間、連続運転を行っています。
この微生物は活性汚泥菌と言われ培養槽は曝気槽と呼称して、
弊社は5000m3の容積があります。
いわば5000m3の養魚場に魚を飼っているイメージ
でしょうか 魚の代りが活性汚泥菌で容積1m3当りの
菌数が厳密に規定されており無限に魚を飼うと酸欠になったり
ストレスで病気になったり問題が生じるのと同じ理屈になります。
よく誤解をしている素人の方がいますが
「排水処理場」を通すと魔法の装置できれいになると
思っているようですが原理は、水に溶ける見えない水溶汚水成分を
微生物に転換して目に見える物にしてその微生物の塊を
産廃処分。というのが装置の原理となります。
また、汚泥菌を取出す脱水機が無いというのは
理屈に合わないことになります。
従って汚泥菌の系外搬出が絶対条件になります。
また、汚泥は産業廃棄物としての処分が必要となり高負担になります。
微生物により浄化するので生物処理装置とも言う。
今回、この汚泥菌を布フィルターで脱水して、系外搬出
の為の脱水機を更新しました。
同じメーカーの機械の3度目の更新となり性能の高さが裏付けされています。
1.排水施設担当者が困っているよくある話し
①新設、排水処理場設置に当り、設置見積り価格を下げられると
業者は曝気槽をだんだんと小さくして必要微生物数が確保出来ない装置を
つくる。容積負荷、MLSS負荷等、生物処理の基本設計が無視される。
②生物処理排水処理装置は絶対に汚泥脱水機が必要なのに
見積り価格の低下により無い施設が作られる。
または、有っても脱水機能力が極端に低い
③汚泥が減量できるシステム
工場排水は繁閑により大きく変動して条件が大きく変り
設定条件と乖離して、うまくいかない。
赤斜線部分が5000m3容積の排水処理場
機械の吊り込み作業 屋根をはがしました。
セットアップした脱水機
脱水した汚泥菌のストック場 上部四角錐の部分
産廃業者の大型ダンプカーが引込まれ下部が油圧で開き
一車分、車上に落下する。 産廃業者が毎日引取に来る。